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細胞生物学:単一細胞統合解析によって炎症性腸疾患での化生が明らかにされた

Nature 635, 8039 doi: 10.1038/s41586-024-07571-1

消化管は、栄養素の効率的な取り込みとバリア免疫に重要な多器官系である。ゲノミクスの進歩や消化器疾患の急増が、健康と疾患で消化管組織を構成する細胞のカタログを作る取り組みを促している。本論文で我々は、発生期および成人期の健康な消化管全体に対する25の単一細胞RNA塩基配列解読データセットを体系的に統合した結果について報告する。我々は、新たに開発した自動化品質管理法(scAutoQC)を用いて、189人の健康な対照者から得られた385試料を一律に処理し、およそ110万個の細胞と136の詳細な細胞状態を備えた健康参照アトラスを作製した。そしてこの参照情報を、消化器がん、セリアック病、潰瘍性大腸炎、クローン病などの12の消化器疾患データセットに結び付けた。この160万個の細胞に関する情報資源(gutcellatlas.org)を利用したところ、炎症性腸疾患では幹細胞を起源とする上皮細胞化生が見い出され、この化生細胞は幽門腺やブルンナー腺に見られる細胞と転写的類似性を持つことが分かった。化生幽門腺細胞はこれまで粘膜の治癒と関連付けられていたが、今回、これがT細胞や好中球といった免疫細胞の誘導を介して炎症に関与していることが示された。まとめると、我々は、炎症によって引き起こされる幹細胞の変化が、粘膜組織の構造を変えてさらなる炎症を促進することを明らかにしており、この概念は他の組織や疾患にも応用可能である。

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