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認知神経科学:ヒト海馬ニューロンと嗅内皮質ニューロンは経験の時系列構造を符号化している

Nature 635, 8037 doi: 10.1038/s41586-024-07973-1

経験の基盤にある時系列構造を抽出することは、次に何が起こりそうかの予測を可能にする学習・記憶の基本的な側面である。ヒトでのこの認知過程の神経基盤に関する現在の知識は、機能的神経画像化研究から得られたものである。しかし、この方法では、ニューロンレベルへ直接アクセスできないため、ヒト脳でニューロンがこの過程をどのように計算しているのかは分かっていない。今回我々は、治療上の理由から頭蓋内電極を埋め込まれた被験者において、単一ニューロンから活動を記録し、ヒトの海馬ニューロンと嗅内皮質ニューロンが、段階的に自身の活動を変化させて、画像表現の複雑な順序の時間構造を符号化していることを示す。この神経表現は、被験者に対して特定の指示を与えることなく速やかに形成され、所定の経験が終了した後にも持続した。また、海馬–嗅内皮質ニューロンの集団活動から復元した構造は、その表現の順序を明示する構造グラフによく似ているが、同時に次に来る刺激の確率も反映していた。さらに、順序グラフの学習は、過去に経験したグラフの軌跡に対応した各ニューロン活動の自発的な早送り再生と関連していた。今回の知見は、海馬と嗅内皮質のニューロンが、「何が」と「いつ」の情報を統合して、ヒトの経験の時系列構造の永続的で予測的な表現を抽出していることを実証するものである。

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