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ペロブスカイト:二次元格子に閉じ込められた単一分子様凝集体
Nature 633, 8030 doi: 10.1038/s41586-024-07925-9
有機物質のオプトエレクトロニクス特性は、主に分子間距離によって決まる。従来の発光性有機分子は一般的に、凝集体として、あるいは異種マトリックス(foreigner matrix)中で希釈された単一分子として用いられている。そうした分子は、この数十年間で、発光ダイオード、レーザー、量子技術を含むさまざまな用途向けに大きな研究的関心を集めている。しかし、こうした分子が凝集状態と希釈状態の間でどのように振る舞うかに関しては、まだ知識のギャップがある。今回我々は、二次元ハイブリッドペロブスカイト超格子内で平衡に近い距離で形成される、前例のない分子凝集体相「単一分子様凝集体(SMA:single-molecule-like aggregate)」を報告する。二次元超格子を実装することによって有機発光体が近接して保持されるが、意外にも電子的には絶縁されたままで、その結果、単一分子と同様の、1に近いフォトルミネッセンス量子収率が得られた。さらに、ペロブスカイト超格子内の発光体は、凝集体に似た強い配向と密な充填を示しており、ロバストな方向性発光、大幅に増強された放射性再結合、高効率レーザー発振の観測が可能になった。単結晶構造解析と合わせて分子動力学シミュレーションを行ったところ、SMA層のみの形成には、二次元格子における分子の内部回転と振動の自由度が重要な役割を果たすことが強調された。この二次元超格子は、単一分子と凝集体の矛盾した特性を一体化していることから、先端的な分光やフォトニクスへの応用に非常に興味深い可能性をもたらす。

