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ナノスケールデバイス:線形で対称な自己選択14ビット速度論的分子メモリスター

Nature 633, 8030 doi: 10.1038/s41586-024-07902-2

人工知能(AI)は、開発者の小さなコミュニティーへのアクセスを制限する、大規模なリソース集約的データセンターの分野である。ニューロモルフィック・ハードウエアは、AIのための空間およびエネルギーの効率を大幅に向上させると期待されるが、現状ではニューラルネットワークにおける推論など、精度の低い演算しか行えない。信号処理、ニューラルネットワークの訓練、自然言語処理という中核的な計算タスクには、個々のニューロモルフィック回路構成要素の計算解像度を超える、はるかに高い計算分解能が要求される。今回我々は、アゾ芳香族配位子のRu錯体に基づいた、14ビット解像度を持つアナログ分子メモリスターを報告する。熱力学的に安定な2つの分子電子状態間の遷移の正確な速度論的制御によって、アナログコンダクタンスの1万6520個の明確に異なるレベルが実現され、これらのレベルは、線形そして対称に更新できる、または1回の時間ステップで個別に書き込むことができるものであり、既存のニューロモルフィック・プラットフォームと比較して重み更新手順が大幅に簡略化される。この回路構成要素は単方向であり、セレクターなしの64 × 64クロスバー型ドット積エンジンの実現を容易にし、これによって、フーリエ変換を含むベクトル行列乗算が1回の時間ステップで可能になる。我々は、73 dBを上回るS/N比を実現しており、これは最先端の手法に比べて4桁の性能向上である一方、消費電力はデジタルコンピューターの460分の1であった。こうした分子クロスバーを活用したアクセラレーターは、ニューロモルフィック・コンピューティングを一変させ、ニッチな用途を超えてクラウドからエッジまでデジタル・エレクトロニクスの中核を拡大させる可能性がある。

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