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地球化学:2021年のアイスランドのファグラダルスフィヤル火山噴火時の深部地殻の同化
Nature 632, 8025 doi: 10.1038/s41586-024-07750-0
活動的な玄武岩質噴火は、地球化学的および地球物理学的な性質の時系列解析を可能とし、マントル組成と噴火過程に制約条件を与える。アイスランドのレイキャネス半島で2021年に始まり現在も継続しているファグラダルスフィヤルとスンドゥヌークルの噴火は、そのような手法を可能にする。この火山エピソードにおける最も初期の溶岩は、浅部から深部へのマントル供給過程の変化のみを反映していると解釈されてきた。今回我々は、オスミウム(Os)同位体を用いて、2021年のファグラダルスフィヤル溶岩が、分別結晶化と、おそらく中央海嶺ハンレイ岩とレイキャネス半島の下にあるより古い玄武岩によると考えられる顕著な地殻物質混入の両方を示すことを明らかにする。最も初期の火山噴出物(187Os/188Os ≤ 0.188、白金〔Pt〕/イリジウム〔Ir〕 ≤ 76)は、アイスランド溶岩や全球の海洋玄武岩としては極めて異常であり、Os同位体比は2021年の噴火を通して高いままで、これは、物質混入は継続しているが希釈されていることを示唆している。2022年の溶岩は、物質混入の証拠を示しておらず(187 Os/188 Os = 0.131、Pt/Ir = 30)、典型的なアイスランド玄武岩(0.132 ± 0.007)である。2021年のファグラダルスフィヤル噴火の開始は、噴火前の停止、分別結晶化および初期の溶岩の地殻同化を伴っていたが、2022年にマグマ火道が確立すると、地殻同化なしに、効率よく地表へのマグマの輸送が可能となった。

