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がんゲノミクス:治療中の小細胞肺がんの進化の軌跡

Nature 627, 8005 doi: 10.1038/s41586-024-07177-7

小細胞肺がん(SCLC)が化学療法に対して示す際立った感受性と速やかな再発の基盤にある進化過程は分かっていない。本研究で我々は、患者65人に由来する160の腫瘍の多領域塩基配列解読により、診断時と化学療法および免疫療法の間の腫瘍の系統発生状況を明らかにする。未治療のSCLCでは、別個の腫瘍部位でクローンの均一性が見られたが、第一選択のプラチナ製剤を用いた化学療法は、ゲノムの腫瘍内不均一性と空間的なクローン多様性の急激な増加を引き起こした。また、腫瘍再発の根底には分岐進化と祖先クローンへの転換があることが観察された。有効な放射線療法もしくは免疫療法は、第一選択の化学療法によりゲノム損傷が生じている起源クローンの再増殖を誘発した。TP53RB1の変化は共通祖先の一部だけで見られたが、MYCファミリーの増幅は起源クローンの構成要素ではないことがしばしばだった。再発時には、新たに生じたサブクローン変異がSCLCの生物学的性質に関連している重要な遺伝子に影響を与えており、CREBBP/EP300のクローン変化を持つ腫瘍ではゲノム重複が起きていた。TP53の遺伝子損傷が起こる変化、そしてTP53のミスセンス変異とTP73CREBBP/EP300あるいはFMN2との共起変化は、化学療法後のより早い時期での再発と有意に関連していた。まとめるとこの研究は、治療中のSCLCでのゲノム進化の主要な過程を明らかにしており、共通祖先が再発時のクローン多様性の供給源であることを突き止め、化学療法に対する感受性と抵抗性に関連した中心的なゲノムパターンを示している。

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