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発生生物学:空間的に構成された細胞コミュニティーが発生中のヒト心臓を形成する

Nature 627, 8005 doi: 10.1038/s41586-024-07171-z

心臓は、最初に発生する器官であり、機能はその形状に大きく依存している。しかし、心臓細胞のさまざまなタイプが空間的に協調して、心臓機能に極めて重要な複雑な形態学的構造を作り出す仕組みは分かっていない。今回我々は、単一細胞RNA塩基配列解読と高分解能のMERFISH(multiplexed error-robust fluorescence in situ hybridization)を統合して、ヒト心臓を発生させる心臓細胞タイプのアイデンティティーを解明した。また、この手法により、個々の細胞の空間マップも得られ、それらの細胞が組織化して細胞コミュニティーとなり、異なる心臓構造を形成することも明らかにできた。これらの心臓細胞タイプの多くが、さらに指定を受けて特定のコミュニティーに限定された亜集団となり、これが細胞生態系と解剖学的領域に応じた細胞の特殊化を支えていることが分かった。特に、心室の心筋細胞亜集団は、心室壁全体で予想外の複雑な層状の構成を示し、他の細胞亜集団と共に、いくつかの細胞コミュニティーを形成していた。in vivoの条件的な遺伝的マウスモデルとin vitroのヒト多能性幹細胞系を用いて、これらのコミュニティー内の細胞間相互作用を調べたところ、多細胞シグナル伝達経路が心室壁の形態形成中に心臓細胞亜集団の空間的組織化を調整することが明らかになった。細胞の社会的相互作用と心臓細胞タイプの特殊化がヒト心臓の構築とリモデリングを担うというこれらの詳細な知見は、構造的心疾患とヒト心臓修復用の複雑な多細胞組織の設計についての新たな手掛かりとなる。

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