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電池:固体Li–S電池用の回復可能な導電性のヨウ化硫黄

Nature 627, 8003 doi: 10.1038/s41586-024-07101-z

固体リチウム–硫黄(Li–S)電池(SSLSB)は、低コストでサプライチェーンを心配する必要のない豊富な材料から作製される。この電池は理論エネルギー密度が高いので、電気自動車用に非常に望ましい。しかし、これまでのSSLSBの開発は、硫黄の絶縁性と、サイクル動作中の大きな体積変化によって生じる界面接触不良によって、異なる固体成分間の電荷移動が妨げられるという難題を抱えてきた。今回我々は、硫黄の結晶構造にヨウ素(I2)を挿入したS9.3I分子結晶が、25°Cで半導体レベルの導電率(約5.9×10−7 S cm−1)を示すことを報告する。この導電率は、硫黄それ自体のものより11桁高い。ヨウ素によって、硫黄のバンドギャップに新しい状態が導入され、電気化学サイクル動作時に反応性ポリスルフィドの形成が促進される。さらにこの材料は、約65°Cという低融点を特徴としており、カソード材料が周期的に再融解することによって、サイクル動作に起因する損傷界面の修復が可能になる。その結果、Li–S9.3I電池は、87%の比容量保持率で400回の安定サイクルを示す。この導電性低融点ヨウ化硫黄材料の設計は、硫黄材料の化学における大きな進歩であり、SSLSBの実用化への扉を開く。

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