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生化学:SIR2を持つエフェクターのフィラメントへの組み立てを介したThoeris抗ウイルスシステムの活性化

Nature 627, 8003 doi: 10.1038/s41586-024-07092-x

細菌は、バクテリオファージ(ファージ)感染に耐えるために多数の抗ファージ防御システムを発達させた。その一部(III型CRISPR–Cas、CBASS、Pycsar、Thoerisなど)は、感染の認識を担うセンサーと、重要な細胞構成要素を破壊してウイルスの複製を停止させるエフェクターという2つのモジュールで構成されている。Thoerisシステムでは、Toll/インターロイキン1受容体(TIR)ドメインタンパク質であるThsBがセンサーとして働いて、サイクリックADPリボースの異性体である1′′–3′グリコサイクリックADPリボース(gcADPR)を合成し、これがエフェクターであるThsAのSmf/DprA-LOG(SLOG)ドメインに結合して、重要な細胞代謝物であるNAD+のSIR2(silent information regulator 2)ドメインを介する加水分解を活性化する。ThsAの構造は解明されているが、ThsA活性化機構の解明は不十分なままである。今回我々は、ThsB′タンパク質二量体によってin vitroで合成された1′′–3′gcADPRが、ThsAのSLOGドメインに結合し、これによってThsA四量体のらせん状フィラメントへの組み立てが引き起こされて、その結果ThsAが活性化されることを示す。活性化状態のThsAのクライオ電子顕微鏡構造から、フィラメントの組み立てによってThsAのSIR2ドメインの活性なコンホメーションが安定化して、NAD+の迅速な枯渇が可能になることが示された。さらに、ThsAフィラメントの形成により1′′–3′gcADPRシグナルに対するThsAのスイッチ様応答が可能になることが実証された。

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