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免疫療法:T細胞に自然に生じる変異が改変T細胞による治療を増強する
Nature 626, 7999 doi: 10.1038/s41586-024-07018-7
養子T細胞療法は、がん患者の一部に非常に優れた応答を引き起こす。しかし、T細胞の持続性や機能が低いために、治療効果が妨げられることがある。ヒトのT細胞腫瘍では、治療用T細胞が直面するのと類似した困難な状況で、腫瘍の進化により、T細胞の適応度を改善する変異が正の選択を受ける。従って我々は、これらの変異を利用してT細胞療法を改善できる可能性があると推論した。今回我々は、T細胞腫瘍の71の変異が、T細胞シグナル伝達、サイトカイン産生、腫瘍のin vivo持続性に及ぼす影響を系統的にスクリーニングした。その結果、CD4+の皮膚T細胞リンパ腫に見られる遺伝子融合CARD11–PIK3R3が、いくつかの免疫療法不応性モデルにおいて抗原依存的に、CARD11–BCL10–MALT1複合体シグナル伝達と、治療用T細胞の抗腫瘍効果を増強することが分かった。CARD11–PIK3R3を発現するT細胞は、in vivoでのT細胞移入後に最長で418日間追跡され、悪性形質転換の証拠がなかったことから、安全に導入できる可能性がはっきりと示された。まとめると我々の結果は、自然に生じる変異の利用は、T細胞の生物学的性質の極限を探索する有望な手法であることを示しており、悪性T細胞の進化から得られた解決策によって広範なT細胞療法をどのようにして改善できるかを明らかにしている。

