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発生生物学:着床後のヒト発生の卵黄嚢血液出現までのモデル化
Nature 626, 7998 doi: 10.1038/s41586-023-06914-8
ヒト胚の着床は、体軸形成や原腸形成、造血系の出現など、深甚な事象からなる重要な発生段階を開始させる。ヒトの一生のうち、この時期の機構に関する知見は依然として限られているが、それはin vivo試料の利用に技術的および倫理的理由の両方から制約があるためである。ヒト胚の幹細胞モデルが作製されるようになり、この段階の謎の解明に役立っている。今回我々は、初期造血を伴う胚組織と胚体外の内胚葉および中胚葉ニッチの相互的な共発生を捉える、着床後初期のヒト胚発生の遺伝的に誘導可能な幹細胞由来の胚様体モデルを提示する。このモデルは誘導多能性幹細胞から作出され、予想外にも、羊膜腔や二層性胚盤の形態形成、ならびに前側胚盤葉下層極および後側ドメインの生成など、胚発生で起こるのと同様の自己組織化細胞プログラムを示した。これらの胚様体の胚体外の層は栄養膜を持たず、赤血球様細胞、巨核球様細胞、骨髄細胞様細胞およびリンパ球様細胞の出現など、造血の異なる波に類似した過程が見られる、発生の進んだ多系統の卵黄組織様形態形成を示した。このモデルは、着床後初期段階のヒト発生や造血の多面的な特徴を研究ための、使いやすくハイスループットで再現性のあるスケーラブルなプラットフォームを示している。これは、薬剤試験や疾患モデル化に利用しやすいヒトベースのモデルとなるだろう。

