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免疫学:T細胞受容体α鎖の多様性の起源とその進化的可鍛性

Nature 619, 7968 doi: 10.1038/s41586-023-06218-x

脊椎動物適応免疫系のリンパ球は、生殖細胞系列中の分断された形の遺伝子から機能を備えた数十億の抗原受容体を組み立てる能力を獲得した。これらの受容体は特異性を示し、自然免疫系の広範囲に対応できるように調整された受容体とは違って、例えばB細胞が発現する抗体(Ig)は有機酸の2つの鏡像異性体を正確に識別し、T細胞受容体(TCR)はそのペプチド抗原の1個のアミノ酸置換を確実に認識できる。発達中のリンパ球では、抗原受容体遺伝子は、生殖細胞系列にコードされた遺伝子エレメントの比較的小さなセットから組み立てられ、この過程はV(D)J組換えと呼ばれている。一部の抗原受容体で体細胞での準無作為な多様化から生じる可能性のある潜在的自己反応性は、いくつかのロバストな制御機構によって抑制されている。研究者たちは数十年にわたって、体細胞の多様化している抗原受容体の進化的起源について探索を続けてきた。この機構が出現した時に、受容体の免疫学的に有益な多様性拡大が、自己を認識して破壊するというリスクの出現と、どのようにトレードされたのかは明らかになっていない。今回我々は、初期の脊椎動物では組換えが起こる遺伝子エレメントの末端を示す塩基配列にあるごく短い相同配列が、RAGによる組換えの際に生じたDNA二本鎖切断の非相同末端結合に基づく修復の結果を決定する選択の重要な標的になった、という仮説を検討した。その結果、有顎脊椎動物の主要なクレードにわたって、TCRαレパートリーの多様性は、このような塩基配列にあるマイクロホモロジーの種特異的な広がりによって最もよく説明されることが分かった。従って、再構成が起こる遺伝子エレメントの生殖細胞系列の塩基配列組成の選択は、体細胞で作り出される抗原受容体の多様性の程度を決定する主要な要因であることが明らかになった。

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