Article

物性物理学:希薄化されたエニオンの分割によるその組み紐統計の解明

Nature 617, 7960 doi: 10.1038/s41586-023-05883-2

分割された粒子の相関は、その量子性に関する本質的な情報を担っている。荷電粒子の完全なビームを分割すると電流ゆらぎが生じ、その自己相関(すなわちショット雑音)から粒子の電荷が明らかになる。これは、高度に希薄化されたビームを分割する場合には当てはまらず、ボソンやフェルミオンは、(それらの疎性と離散性に起因して)粒子のアンチバンチングを示す。しかし、分数量子ホール状態における準粒子などの希薄化されたエニオンは、狭い狭窄部で分割されると、それらの自己相関から、量子交換統計の本質的な側面である組み紐位相が明らかになる。今回我々は、3分の1充填分数量子ホール状態の、弱く分割され高度に希薄化された一次元的なエッジモードの詳細な測定結果について報告する。測定された自己相関は、(空間での組み紐ではなく)時間領域での組み紐エニオンという我々の理論と一致し、組み紐位相は2θ = 2π/3であり、いかなるフィッティングパラメーターも使われていない。今回の研究によって、複雑な干渉実験に頼ることなく、非アーベル状態などのエキゾチックなエニオン状態の組み紐統計を観測する比較的直接的で単純な方法が得られる。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度