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ウイルス学:ウイルスの生体分子凝縮体は子孫粒子の組み立てを協調させる

Nature 616, 7956 doi: 10.1038/s41586-023-05887-y

相分離によって形成される生体分子凝縮体は、細胞過程を区画化したり調節したりすることができる。新たな証拠から、ウイルス感染細胞における膜のない細胞内区画は相分離によって形成されることが示唆されている。相分離は、いくつかのウイルス過程と結び付けられているものの、感染細胞における子孫粒子の組み立てに機能的に関与していることを示す証拠はない。今回我々は、ヒトアデノウイルスの52 kDaタンパク質の相分離が、感染性子孫粒子の協調した組み立てに重要な役割を担っていることを示す。この52 kDaタンパク質は、ウイルスの構造タンパク質を生体分子凝縮体に組織化するために不可欠であることが分かった。この組織化はウイルスの組み立てを調節して、カプシドの組み立てと、完全なパッケージ粒子を作るのに必要なウイルスゲノムの供給が協調するようにしている。この機能は、52 kDaタンパク質の天然変性領域の分子文法(molecular grammar)によって支配されており、凝縮体を形成できない、あるいは組み立てに重要なウイルス因子を動員できないと、パッケージングができず、非感染性粒子のみが組み立てられることが分かった。我々の知見は、ウイルスの子孫粒子の協調した組み立てに必須の要件を特定しており、アデノウイルス感染の際に感染性子孫を産生するには1つのウイルスタンパク質の相分離が重要であることを実証している。

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