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光物理学:非線形分光法における多粒子ダイナミクスからの単一粒子ダイナミクスの分離

Nature 616, 7956 doi: 10.1038/s41586-023-05846-7

量子状態は、全構成粒子の座標に依存し、本質的な多粒子相関を伴う。時間分解レーザー分光法は、電子と正孔、励起子、プラズモン、ポラリトン、フォノンなどの、励起された粒子や準粒子のエネルギーやダイナミクスを調べるために広く用いられている。しかし、単一粒子励起や多粒子励起からの非線形信号は、全て同時に存在し、系の先験的知識なしに解きほどくことはできない。今回我々は、N個の所定の励起強度を持つ、最もよく用いられている非線形分光法である過渡吸収によって、ダイナミクスを非線形性が順次増すN個の寄与に分離することが可能になることを示す。離散的な励起によってうまく記述される系では、こうしたN個の寄与によって、ゼロからNまでの励起が系統的に示される。我々は、高励起強度の場合でも純粋な単一粒子ダイナミクスを得ており、相互作用粒子の数を系統的に増やして、それらの相互作用エネルギーを推測し、従来の手段では測定できないダイナミクスを再構築できた。我々は、スクアラインポリマーにおいて単一励起子ダイナミクスと多励起子ダイナミクスを抽出し、一般的な仮定に反して、励起子同士が消滅前に平均して数回遭遇することを見いだした。遭遇を生き延びるという励起子のこの意外な能力は、高効率有機光起電技術に重要である。我々が5つの異なる系について実証しているように、今回の手法は一般的なものであり、測定される系や観測される(準)粒子の種類には依存せず、実行が容易である。我々は、この手法が、プラズモニクス、オージェ再結合、量子ドットにおける励起子相関、一重項分裂、二次元材料や分子における励起子相互作用、キャリア増倍、多フォノン散乱、ポラリトン–ポラリトン相互作用など、さまざまな分野において(準)粒子相互作用を調べるのに今後応用できると予想する。

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