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生態学:コウモリの生態の急激な変化によって引き起こされる病原体の種間伝播

Nature 613, 7943 doi: 10.1038/s41586-022-05506-2

この数十年間で、コウモリに由来する病原体に対する公衆衛生上の懸念が高まっている。主な課題は、それらの病原体がヒトへ種間伝播してパンデミック(世界的大流行)の脅威を引き起こす仕組みを明らかにすることである。多くの相関研究が、種間伝播を土地利用の変化や他の人為的ストレス要因と関連付けているが、観察された相関の根底にある機構については明らかになっていない。制約の1つが、複数の種間伝播、そして種間伝播とリザーバー宿主の生態や行動、ウイルス動態の間のつながりに関する明確な空間的・時間的データがないことである。今回我々は、亜熱帯オーストラリアでの土地利用の変化、コウモリの行動、オオコウモリ科のコウモリからウマへのヘンドラウイルスの種間伝播に関する25年間のデータについて報告する。これらのデータから、コウモリは、栄養ストレスに対して以前は一過的な応答だった行動を持続的に採用することによって、環境変化に応答していることが明らかになった。土地利用の変化と気候の間の相互作用が、現在、農業地域におけるコウモリの持続的な滞留の原因となっており、そこでの定期的な食物不足が種間伝播のクラスターを引き起こしている。また、残存林での高木の冬季の開花パルスは、種間伝播を防いでいるようであった。これらの現象に基づいて統合的ベイジアンネットワークモデルを開発したところ、25年間の各年について、種間伝播クラスター発生の有無が正確に予測された。我々の長期研究によって、生息地の喪失、気候、種間伝播リスク増加の間の機構的なつながりが明らかになった。本研究は、コウモリウイルスの種間伝播の原因を調べたり、パンデミックを防ぐ生態学的対策を開発したりするための枠組みを提供する。

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