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心血管疾患:先天性心疾患の特徴についての統合マルチオミクス解析
Nature 608, 7921 doi: 10.1038/s41586-022-04989-3
心臓は、胚で最初に発生する器官であり、複雑な形態形成を経るが、この過程に異常があると先天性心疾患(CHD)が引き起こされる。現在の治療法では、CHD患者の90%以上が成人期まで生存するが、多くは心不全や心臓以外の原因により早期に死亡する。今回我々は、この疾患の進行についての手掛かりを得るために、CHD患者の心臓と対照心臓の15万7273個の核について、単一核RNA塩基配列解読を行った。これらのCHDには、チアノーゼ性CHDの2つの一般的なタイプの病変である左心低形成症候群(HLHS)とファロー四徴症に加え、拡張型心筋症と肥大型心筋症が含まれる。心筋細胞ではCHD特異的な細胞状態が観察され、インスリン抵抗性の証拠と、FOXOシグナル伝達およびCRIM1に関連する遺伝子群の発現上昇が見られた。HLHSの心臓繊維芽細胞では、活性化した心臓繊維芽細胞に特徴的な低Hippoかつ高YAPの細胞状態が豊富に見られた。画像化マスサイトメトリーにより、CHDの免疫不全状態と一致する、空間分解された血管周囲微小環境が明らかになった。末梢免疫細胞プロファイリングから、CHDにおける単球免疫の異常が示唆され、この結果は、CHDでは感染症やがんが好発することと一致する。我々の包括的なCHD表現型判定は、CHDの今後の個別化治療に向けたロードマップを提供するものである。

