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がん:治療抵抗性前立腺がんの全ゲノムctDNA経時変化の高深度解析

Nature 608, 7921 doi: 10.1038/s41586-022-04975-9

血漿中の血中循環腫瘍DNA(ctDNA)は、臨床でのがんジェノタイピングと長期疾患モニタリングに新たに加わった手法である。しかし、これまでは標的化した低解像度のプロファイリング手法に重点が置かれていたため、バルクctDNAを構成している個々の集団についてはよく分かっていなかった。今回我々は、アグレッシブな前立腺がん患者で、連続採取した血漿と同時に採取した転移腫瘍の高深度全ゲノム塩基配列解読を行った。ゲノム変化の全てのクラスを包括的に評価した結果、ctDNAには複数の優勢な集団が含まれていることが明らかになり、その進化過程では、全ゲノム倍加と変異過程の変化が頻繁に見られた。組織とctDNAでは、クローン増殖したがんドライバー変異の一致が見られるものの、個々の転移のほとんどは、ctDNA全体のごく一部にしか関与していなかった。アンドロゲン受容体(AR)経路の強力な阻害剤投与の際に見られた臨床的進行の前後で一連のctDNAを比較したところ、もっぱらARの増強に収束する集団再構築が、治療抵抗性獲得の主要なゲノムドライバーであることが明らかになった。また、ctDNA中のヌクレオソームフットプリントを使って、同時に採取された転移腫瘍の生検試料でAR転写因子シグナル伝達活性の治療誘導性変化などのmRNA発現を推定した。我々の結果は、がんの生物学的特性に対する手掛かりとなり、液体生検が包括的マルチオミクスによる発見手段として使用できることを示している。

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