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材料科学:付加製造法による高強度高延性ナノラメラ高エントロピー合金
Nature 608, 7921 doi: 10.1038/s41586-022-04914-8
付加製造法によって、工学用途向けにネットシェイプ部品が一層ずつ形成される。レーザー粉末床溶融結合(L-PBF)による合金の付加製造は、大きな温度勾配と急速冷却を伴うため、ナノスケールで微細構造を改良して高い強度を達成できる。しかし、レーザー付加製造法で作製した高強度ナノ構造合金は、延性が制限されることが多い。今回我々は、約1.3ギガパスカルという高い降伏強度と約14%という大きな一様伸びを併せ持つ二相ナノラメラAlCoCrFeNi2.1高エントロピー合金(HEA)を、L-PBFを用いて印刷した。この性能の組み合わせは、付加製造法で作製した他の最先端の金属合金を上回っている。高い降伏強度は、面心立方ナノラメラと体心立方ナノラメラの交互積層からなる二相構造の強い強化効果に由来しており、体心立方ナノラメラは面心立方ナノラメラよりも高い強度と速い硬化速度を示す。高い引張延性は、マイクロスケールの共晶コロニーに埋め込まれた二相ナノラメラの形をした印刷後の階層微細構造の加工硬化能が高いために生じる。そうしたコロニーは、ほぼ無秩序に配向して等方的な機械的特性を向上させている。付加製造法で作製したHEAの変形挙動に関する機構的知見は、非常に優れた機械的特性を持つ階層的な二相ナノ構造合金や多相ナノ構造合金の開発に幅広い影響を及ぼす。

