Article

材料科学:界面変換における転位誘起ストップアンドゴー・カイネティクス

Nature 607, 7920 doi: 10.1038/s41586-022-04880-1

工業材料の大半は、相平衡の制御、あるいは薄膜工程のような異なる材料の作製のいずれかによって生成した多相微細構造に基づいている。どちらの過程でも、得られる微細構造は、ヘテロ相界面を横切る不整合転位(すなわち幾何学的ミスフィット転位)によって平衡に向けて緩和する。不整合転位は、至る所に存在するにもかかわらず、埋もれた性質のために、その動的作用を直接調べることができなかった。今回我々は、酸化銅(Cu2O)から銅(Cu)への界面変換を例として用いて、酸化物から金属への界面変換を断続的に調節する不整合転位の役割を実証する。そうした調節によって、転位が新しい酸化物/金属界面位置へと登るまで、界面レッジ(ledge)の側方流動が不整合転位の芯の所でピン止めされる。我々は、原子論的計算と併せて、このピン止め効果が、転位芯において空孔を埋める金属原子の非局所的輸送と関連していることを突き止めた。今回の結果は、固体–固体界面変換に関する機構的知見をもたらすとともに、埋もれた界面における構造欠陥を利用した質量輸送や変換カイネティクスの調節に大きな影響を及ぼす。

目次へ戻る

プライバシーマーク制度