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物性物理学:ファンデルワールス超伝導体における磁気メモリーと自発渦糸

Nature 607, 7920 doi: 10.1038/s41586-022-04855-2

ドープされたモット絶縁体は、量子スピン液体、非従来型超伝導体、非フェルミ液体金属を含む、非常に興味深い物質相のいくつかを示す。このような相は、遍歴電子がモット絶縁体状態に近い場合に生じることが多いため、強く空間相関している。ファンデルワールスヘテロ構造では、異種層が近接しているため、局在する相関電子と遍歴電子の関係を実験的に研究するプラットフォームが自然に実現される。今回我々は、候補スピン液体と超伝導体の交互積層を実現する二硫化タンタル4Hb-TaS2の磁気ランドスケープを調べることによって、この関係を探った。我々は、常伝導状態において渦糸密度を調整できる自発的渦糸相について報告する。また、常伝導状態では時間反転対称性が破れており、それによって超伝導体から独立した磁気相の存在が示唆されることを示す。注目すべきことに、この相からは、従来の技術で検出できる強磁性信号が生じない。我々は、走査型超伝導量子干渉素子顕微鏡を用いて、この相が強磁性秩序とは相いれないことを明らかにする。この異常な磁気相の発見は、超伝導と強相関系を組み合わせることによって予期外の物理現象がいかに生じ得るかを例示している。

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