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原子核物理学:相関のある自由な4中性子系の観測
Nature 606, 7915 doi: 10.1038/s41586-022-04827-6
原子核物理学における長年の疑問の1つは、電荷のない原子核系が存在し得るかどうかということである。我々の知る限り、中性子星だけがほぼ純粋な中性子系であり、この系では中性子が重力によって非常に高密度に詰め込まれている。孤立した多中性子系の実験による探索は、数十年にわたって続けられており、テトラ中性子と呼ばれる4中性子系に特に注目が集まっているが、その存在を示す結果はこれまで数例しかなく、テトラ中性子は60年にわたって実証困難な原子核系であり続けている。今回我々は、4中性子系のしきい値近傍で共鳴に似た構造を観測し、これが、非常に短い時間存在する準束縛テトラ中性子状態と矛盾しないことを報告する。この状態の測定されたエネルギーと幅は、核力の理解のカギとなる指標を与える。高エネルギー放射性8Heビームを用いた、大運動量移行でのノックアウト反応に基づく実験的手法を用いたことがカギであった。

