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量子物理学:連続したボース・アインシュタイン凝縮

Nature 606, 7915 doi: 10.1038/s41586-022-04731-z

ボース・アインシュタイン凝縮体(BEC)は、巨視的でコヒーレントな物質波で、量子科学や原子物理学を飛躍的に発展させた。BECは、量子シミュレーションや量子センシングに重要であり、例えば、宇宙空間の原子干渉計や、アインシュタインの等価原理の野心的な検証などの基礎となっている。量子気体デバイスの長年の制約は、複数の冷却段階を時間的に順次行う必要があることで、そのため、こうしたデバイスでの動作はパルス的なものに制限されていた。今回我々は、ストロンチウム原子の無限に持続する連続波(CW)凝縮体を生成することによって、連続したボース・アインシュタイン凝縮を実証する。このコヒーレントな物質波は、熱浴からの原子のボース誘導利得を通して増幅することによって維持される。我々は、この熱浴を定常的に補充しながら、従来の研究より1000倍高い位相空間密度を達成することによって、凝縮の条件を維持した。今回の実験は、全反射共振器ミラーを用いたCW光レーザーの物質波版である。この原理実証によって、原子光学にこれまで足りなかった新しい要素が得られ、連続コヒーレント物質波デバイスの構築が可能になる。

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