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材料化学:分子結晶の剥離によるホモキラル2D単層自立シート

Nature 602, 7898 doi: 10.1038/s41586-022-04407-8

単層厚さや極端なアスペクト比を有する二次元材料は、大きな表面積と通常とは異なる物理化学的特性を持つことから、求められている。液相剥離は、そうした材料を得る単純かつスケーラブルな手段だが、この方法は、強い共有結合相互作用、配位相互作用、イオン相互作用によって維持されるシート状材料に限定されてきた。弱い非共有結合によって繰り返し単位がつながっている分子結晶を剥離できれば、多様な表面と構造的特徴を有する非常に広範な二次元結晶材料を形成できる可能性がある。しかし、一見すると、この弱い力では、そうした本質的に脆弱な形態を維持できないと思われる。今回我々は、この予想に反して、別個の超分子配位錯体で構成される結晶を超音波処理によって剥離し、非極性分子間相互作用だけで維持される、厚さが約2.3 nm、アスペクト比が最高で約2500:1の単層自立シートを作製できることを示す。作製したナノシートを原子間力顕微鏡法と高分解能透過型電子顕微鏡法で評価したところ、このナノシートの結晶性が確認された。この単層シートは、個々の超分子配位錯体の構成要素に部分的に由来し、隣接構成要素との相互作用にも由来する複雑なキラル表面を有する。この点において、今回のナノシートは、分子構成要素が、あたかも溶液中にあるかのように全て等しく周囲環境にさらされているが、その結晶性に起因して分子間の協同作用から生じる特性を持つ、特異なタイプの材料である。この独特な性質は材料の分子認識特性に反映されており、この材料は、個々の分子やバルクの三次元結晶と比較してエナンチオ識別能が非常に高く、糖と結合する。

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