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神経変性:構造に基づくタウオパチーの分類

Nature 598, 7880 doi: 10.1038/s41586-021-03911-7

タウタンパク質の秩序立った集合により形成された繊維は、複数の神経変性疾患の特徴であり、このような疾患はタウオパチーと呼ばれる。クライオ電子顕微鏡での観察によれば、アルツハイマー病、ピック病、慢性外傷性脳症、大脳皮質基底核変性症で見られるタウ繊維の構造は異なっていることが以前に報告されている。今回我々は、進行性核上性麻痺(PSP)で見られるタウ繊維の構造が、これまで知られていない3層の折りたたみを特徴とすることを示す。さらに、グリア細胞球状封入体タウオパチー(globular glial tauopathy)から得られるタウ繊維の構造は、PSPのものと類似していることも分かった。嗜銀顆粒性認知症(AGD)で見られるタウ繊維の折りたたみはこれらとは異なっていて、大脳皮質基底核変性症で見られる4層構造に似ている。AGD型のこの折りたたみは、加齢関連タウアストログリオパチーでも見られる。MAPT(微小管結合タンパク質タウ遺伝子)のイントロン10内の+3または+16位に変異のある遺伝症例から採取したタウ原繊維の構造も、AGDのそれと同一であって、これは4リピートタウの相対的な過剰産生によって、AGD型の折りたたみが生じる可能性を示唆している。また、家族性英国型認知症や家族性デンマーク型認知症の症例から得られたタウ繊維の構造は、アルツハイマー病と原発性年齢関連タウオパチーの症例で見られるタウ繊維構造と類似していた。これらの知見は、タウ繊維の折りたたみに基づくタウオパチーの階層的分類を示唆しており、これは臨床診断や神経病理学的知見を補完するのに加えて、新しい疾患単位(今回示したPSPと診断されたがグリア細胞球状封入体タウオパチーとPSPの中間的な繊維構造を持つ症例など)の特定も可能にする。

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