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エネルギー科学:光触媒を利用した、水からの100 m2スケールのソーラー水素製造

Nature 598, 7880 doi: 10.1038/s41586-021-03907-3

人間活動が地球の気候にかつてないほど影響を及ぼしており、しかも全球規模でエネルギー需要が高まりつつあることから、カーボンニュートラルエネルギー源の開発がこれまで以上に重要になっている。水素は、太陽光を用いる光触媒反応や、太陽エネルギーや風力エネルギーによって駆動される電気分解を通して水から得られる、魅力的で汎用的なエネルギー担体(かつ広く用いられている重要な化学品)である。太陽電池と電気分解システムを組み合わせた最高効率のソーラー水素製造方式では、太陽光から水素への(solar-to-hydrogen;STH)エネルギー変換効率が、実験室スケールで30%に達している。光触媒を用いる水分解は、変換効率がそれより著しく低く1%程度しかないが、水分を含んだ化学量論組成の水素と酸素の混合生成物を屋外環境において安全に取り扱うことができて水素が回収できるなら、システム設計ははるかに単純かつ低コストでスケールアップに適している。今回我々は、以前の改良型アルミドープチタン酸ストロンチウム微粒子光触媒に基づく1 m2のパネル反応器システムの実証を拡張し、100 m2のアレイ型パネル反応器を数か月にわたって安全に運転するとともに、市販のポリイミド膜を用いて水分を含んだ混合ガス生成物から水素を自律的に回収したことを報告する。このシステムは、安全性と耐久性が最適化されており、回収された水素に意図的に着火しても損傷を受けず、最大STHは0.76%に達した。水素製造の効率は低く、全体としてエネルギー的にはマイナスだが、今回の知見は、安全な大規模光触媒的水分解とガスの収集や分離が可能であることを示している。この技術を経済的に実行可能かつ実際に役立つものにするために重要となる次なるステップは、反応器と工程を最適化して、大幅にコストを削減し、STH効率、光触媒の安定性、ガス分離効率を向上させることである。

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