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天文学:超大質量ブラックホールの背後からの光線の湾曲とX線エコー
Nature 595, 7869 doi: 10.1038/s41586-021-03667-0
ブラックホール周辺の降着円盤の最内縁部は、ブラックホールのごく近傍の、大きく変動するコンパクトなコロナから放射されるX線の強い照射を受けている。円盤によって反射されて見えるX線や、X線放射の円盤からのエコーすなわち「反響」の変動としての時間遅延から、事象の地平面のすぐ外側の環境についての知見が得られる。I Zwicky 1(I Zw 1)は、近傍にある狭輝線セイファート1型銀河である。その降着円盤からのX線の反響に関するこれまでの研究によって、コロナが、降着円盤内側の表面にわたって広がったゆっくりと変動する成分と、より急速な変動を特徴とする、基部から上方へと伝播する光度ゆらぎを伴う絞り込まれたコアという、2つの成分からなることが明らかになった。今回我々は、I Zw 1の超大質量ブラックホール周辺から放射されたX線フレアの観測結果について報告する。降着円盤からのX線の反射は、X線放射スペクトル中の相対論的に広がった鉄のK輝線とコンプトンハンプを通して検出された。X線フレアの解析によって、ブラックホール背後からの放射が再び現れたとして矛盾しない、光子の短い閃光が明らかになった。これらの光子のエネルギーシフトから、それらの起源が円盤のさまざまな部分にあることが突き止められた。これらは、円盤の向こう側で反響した光子であり、それがブラックホール周辺で曲げられ、強力な重力場で増光されたものである。ブラックホール周辺で曲げられた光子の観測は、一般相対性理論の重要な予測を裏付けるものである。

