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神経発生:マウス大脳皮質における細胞の多様化の分子ロジック
Nature 595, 7868 doi: 10.1038/s41586-021-03670-5
哺乳類の大脳皮質は比類なく多様な細胞タイプからなり、この多様性は、発生の過程で時間的に統御された一連の事象を通して生み出される。こうした事象は進化的に厳しい制約を受けており、皮質の適正な構築と機能に重要である。しかし、皮質の細胞タイプの確立と組織化を統御する分子ロジックについては未解明であり、これは主に、発生の長い時間軸にわたって動的に状態を移行させる細胞クラスが数多く存在することに起因する。今回我々は、単一細胞RNA塩基配列解読とscATAC–seq(single-cell assay for transposase-accessible chromatin using sequencing)を用いて、発生中のマウス新皮質の包括的アトラスを作製した。我々は、胚の皮質形成期間全体および初期の生後日齢において、新皮質から毎日試料を採取し、得られた塩基配列データを空間トランスクリプトミクスの経時変化情報で補完した。また、皮質細胞の多様なクラスにわたって発生の軌跡を計算的に再構築し、それらの空間構成と、細胞の系譜分岐の決定および分化の軌跡に伴う遺伝子調節プログラムを推論した。さらに我々は、この発生マップが、変異マウスで皮質形成異常と関連した細胞系譜特異的な発生異常の発生点をいかに特定できるかを実証した。今回のデータは、新皮質において細胞の多様化を支配する調節機構の全体像を提示するものである。

