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惑星科学:金星の夜側の雲頂での大気循環

Nature 595, 7868 doi: 10.1038/s41586-021-03636-7

金星は地球に似た地球型惑星であるが、その大気循環は大きく異なっており、その特性はあまり分かっていない。雲頂での風は、これまで主に昼側で計測されてきた。昼側の雲追跡によって顕著な極方向への移流が観測されており、こうした流れは熱潮汐波やハドレー循環によるものと解釈されているが、夜側での広い緯度にわたる計測結果が存在しないため、これらの成分については確からしく把握できていない。今回我々は、高度約65 kmに感度を持つ、金星探査機「あかつき」によって撮影された熱赤外画像を用いて、全ての時間帯で雲追跡風を得た。夜側で顕著な赤道方向の流れがあることが見いだされ、これらは、帯状に平均すると南北速度がゼロになった。また、熱潮汐波の速度構造が、ハドレー循環の影響を受けることなく確定され、半日潮汐の振幅が、大気のスーパーローテーションの維持に寄与するのに十分であることが見いだされた。雲頂における平均南北流が弱いことは、ハドレー循環の極方向の流れが雲頂より上に存在し、赤道方向の流れが雲の中に存在することを示唆している。今回の結果は、他の天体における大気のスーパーローテーションの理解にもつながる可能性がある。

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