Review
免疫学:非典型的T細胞の視点から見た重層的な免疫系
Nature 595, 7868 doi: 10.1038/s41586-021-03578-0
非典型的なT細胞区画には、自然免疫と適応免疫の境界にまたがるさまざまな細胞サブセットが含まれる。このような細胞は粘膜表面に存在することが多く、さまざまな非多型リガンドを認識できる。最近の進歩により、組織の恒常性や疾患における非典型的T細胞の役割が明らかになっている。本総説では、非典型的T細胞サブセットについて、それらが認識するリガンドのクラス、セミインバリアントT細胞受容体や多様なT細胞受容体の発現、リガンド認識の基盤となる構造的特徴、胸腺あるいは末梢でのエフェクター機能の獲得、異なる機能的特性に基づいて再検討する。非典型的T細胞は、特異的な選択の規則に従い、自己抗原あるいは進化的に保存された微生物抗原の認識に備えている。我々は、これらの特徴について進化の観点から論じることで、非典型的T細胞の発達と機能についての手掛かりを示す。さらに我々は、非典型的T細胞の機能的冗長性と、自然免疫や適応免疫のリンパ球サブセットとの関係について詳細に述べ、非典型的T細胞区画は、防御免疫、組織治癒、バリア機能で典型的なT細胞区画の役割を拡大および補完することで、我々の生存において重要な役割を担っていると提案する。

