Perspective
生体材料:持続可能な工学材料としてのフィブリル化セルロースの開発
Nature 590, 7844 doi: 10.1038/s41586-020-03167-7
セルロースは、地球上で最も豊富に存在する生体高分子であり、樹木や農産廃棄物などのバイオマス中に存在している。セルロース繊維は、フィブリル化セルロースと呼ばれる、ナノスケールに至るさまざまなサイズの制御可能な構成要素に分解できる。フィブリル化セルロースは、再生可能資源から得られるため持続可能という潜在性があり、機械的、光学的、熱的、流体的特性など他の機能特性を併せ持つことから、独自の工学的魅力を有するナノ材料である。本論文では、フィブリル化セルロースを用いた、複合材料やマクロファイバーから、薄膜、多孔質膜、ゲルに至るさまざまな材料の作製について検討する。我々はまた、フィブリル化セルロースを材料に利用するために必要な研究の方向性と、その潜在性を最大限発揮できるようにするために克服すべき課題について論じる。さらに我々は、フィブリル化セルロース関連材料のスケールアップ製造を成功させるための重要課題に光を当てる。

