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医学研究:食物抗原に対する局所的な免疫応答が食餌誘発性の腹痛を引き起こす

Nature 590, 7844 doi: 10.1038/s41586-020-03118-2

世界中で最大20%の人が食後に消化管症状を呈し、これは生活の質の低下やかなり高い有病率、高い医療費につながる。近年、科学コミュニティーでも一般の人々のコミュニティーの間でもこの問題に対する関心が著しく高まっており、グルテンフリーなどの食餌が世界的に導入されているが、患者が訴える食物誘発性の腹部症状の根底にある機構はほとんど分かっていない。今回我々は、マウスで、細菌感染や細菌毒素が免疫応答を引き起こす場合があり、これが食餌由来抗原特異的IgE抗体の産生につながることを示す。この応答は腸に限定されていた。細菌感染後に食餌由来抗原を経口摂取させると、IgEおよびマスト細胞に依存的な機構によって内臓痛が増強された。この異常な疼痛シグナル伝達は、内臓求心性神経のヒスタミン受容体H1を介した感作に起因していた。また、過敏性腸症候群患者の直腸S状部粘膜に食物抗原(グルテン、小麦、大豆、牛乳)を注入すると、局所性浮腫とマスト細胞の活性化が誘導された。我々の結果は、食物誘発性腹痛の根底にある末梢性機構を突き止めて、その特徴を明らかにしており、これによって過敏性腸症候群や関連する腹痛疾患の治療のための新しい可能性をもたらす。

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