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アルツハイマー病:自然免疫タンパク質IFITM3はアルツハイマー病においてγ-セクレターゼを調節する
Nature 586, 7831 doi: 10.1038/s41586-020-2681-2
自然免疫はアルツハイマー病と関連付けられているが、免疫活性化がアミロイドβ産生に及ぼす影響については不明である。今回我々は、IFITM3(interferon-induced transmembrane protein 3)がγ-セクレターゼ調節タンパク質であることを明らかにし、炎症がアミロイドβの産生に影響を与える機構を示す。炎症性サイトカインはニューロンとアストロサイトでIFITM3の発現を誘導し、IFITM3はγ-セクレターゼに結合してその活性を上方制御し、その結果として、アミロイドβの産生が増加する。IFITM3の発現は加齢とともに増加し、家族性アルツハイマー病遺伝子群を発現するマウスモデルでも上昇していた。さらに、初期のアミロイド沈着のトランスジェニックマウスモデル(5xFAD)でIFITM3をノックアウトすると、γ-セクレターゼの活性とアミロイドプラークの形成が低下した。IFITM3タンパク質は、高いγ-セクレターゼ活性を示す遅発性アルツハイマー病患者の一部集団から得た組織試料において増加していることが分かった。γ-セクレターゼ複合体中のIFITM3の量は、遅発性アルツハイマー病患者由来の試料において、γ-セクレターゼ活性と強い正の相関を示した。これらの知見は、γ-セクレターゼがIFITM3を介して神経炎症により調節され、その結果アルツハイマー病のリスクが上昇するという機構を明らかにしている。

