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細胞生物学:核膜孔の細胞内構造とその代謝回転のスナップショット

Nature 586, 7831 doi: 10.1038/s41586-020-2670-5

核膜孔複合体(NPC)は核膜の内膜と外膜を融合させる複合体である。NPCは、数百個のヌクレオポリン(Nup)から作られた多数のサブ複合体が集合して形成されており、中心には核細胞質間での物質交換のための大型チャネルが存在する。この構造が、メッセンジャーRNAの搬出、NPCの形成、代謝回転を促進する仕組みは、ほとんど分かっていない。今回我々は、in situ 構造生物学的解析と統合的モデル構築を光–電子相関顕微鏡法や分子摂動と組み合わせて、出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)の無傷細胞内で、核膜リモデリング状況下でのNPCの構造を解析した。その結果、Nupサブ複合体のin situ でのコンホメーションと立体配置が明らかになったが、これらはこれまでのin vitro 解析からは予測されていなかったものである。Nup159複合体の立体配置は、mRNA搬出プラットフォームとしての、またNPC代謝回転のメディエーターとしての機能を果たす空間を確保するのに極めて重要らしい。nup116Δ細胞で蓄積するオメガに似た形の核膜ヘルニア(脱出部分)は、Nup159複合体など複数のサブ複合体を欠く部分的集合状態のNPCを隠していた。飢餓条件下では、第二のタイプのヘルニアが形成され、NPCを細胞質側に露出させることが分かった。これらの結果は、NPCを含んだ小胞が核膜から出芽し、その後オートファジー装置によって分解されるというNPCの代謝回転モデルを示している。この研究は、巨大分子複合体の構造と機能の関係を、細胞内で研究することの重要性を明確に示している。

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