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量子物理学:光集積多イオン量子論理
Nature 586, 7830 doi: 10.1038/s41586-020-2823-6
実用的で有用な量子情報処理には、基本的動作の誤り率と規模との両方について現状の系を大幅に改良する必要がある。個々の捕捉イオンキュービットの基本的な品質は長期的な系に有望だが、そうしたキュービットの正確な制御に必要な光学系がスケーリングの障壁になっている。単一イオンを用いた以前の研究で示唆されたように、そうした系はイオントラップデバイス内に集積されたプレーナー型光学系によって、同時によりロバストかつ並列化可能になり得る。今回我々は、表面電極イオントラップと一体化して作製されたスケーラブルな光学系を用いて、高忠実度の多イオン量子論理ゲートを実現した。こうした論理ゲートは、量子計算に不可欠な正確で大規模なエンタングルメントの生成において制限要素となることが多かった。光は、複数のチャネルに光ファイバーで直接結合されて極低温環境のトラップチップに効率よく送られ、このため真空系とクライオスタットへのビーム配列の必要性がなくなり、振動やビーム指向のドリフトに対してロバストになる。これによって、イオン運動の基底状態レーザー冷却の実行や、99.3(2)%以上の忠実度で2イオンのエンタングル状態を生成するゲートの実装が可能になった。今回の成果は、高感度の量子論理において雑音とドリフトを低減させるハードウエアを実証するとともに、高忠実度量子プロセッサーのための実用的な並列化への道筋を提供している。同様のデバイスは、原子やイオンを用いた量子センシングや計時にも応用できる可能性がある。

