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量子物理学:イオンキュービットの集積化多波長制御
Nature 586, 7830 doi: 10.1038/s41586-020-2811-x
原子系の制御技術のモノリシック集積化は、量子コンピューターやポータブル量子センサーの開発における有望な道筋である。捕捉された原子イオンは、高忠実度量子情報処理装置や高精度光時計の基礎となる。しかし、現行の実装はイオン制御を自由空間光学系に頼っているため、ポータビリティーとスケーラビリティーが制限されている。今回我々は、集積化された導波路と回折格子結合器を用いた表面電極イオントラップチップを実証する。このチップは、Sr+キュービットのイオン化、冷却、コヒーレント操作、量子状態の生成と検出に必要な全波長の光を送ることができる。光ファイバーアレイを通して紫から赤外のレーザー光をチップ上へと結合させることで、本質的に安定な光路が形成される。我々はこれを用いて、プラットフォームの振動に対して回復力のあるキュービットコヒーレンスを実証した。今回のCMOS互換集積フォトニック表面トラップの作製、ロバストなパッケージング、キュービットコヒーレンス増強の実証は、ポータブルなイオントラップ型の量子センサーや時計の開発における重要な進歩であり、量子情報処理システムにおいてより多数のイオンを完全に個別制御する方法をもたらすものである。

