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材料科学:金属有機構造体のメソ細孔へのCO2光還元用TiO2の充填
Nature 586, 7830 doi: 10.1038/s41586-020-2738-2
金属有機構造体(MOF)は、気体分子と特異的に相互作用することで知られている。こうした特異的相互作用性と豊かで規則的な多孔性を併せ持つことから、MOFは、気体分子から有用生成物への光触媒的変換に有望な候補となっている。しかし、MOFやMOF系複合材料をCO2光還元に用いる試みでは、犠牲試薬で促進させた場合であっても、そのCO2変換効率が最先端の固体触媒や分子触媒を用いて得られる効率よりもはるかに低い、という結果に終わることが多い。今回我々は、クロムテレフタレート系MOF(MIL-101)やその誘導体のさまざまな細孔の内部にTiO2を成長させることによって、MOF結晶の内部に「分子コンパートメント」を形成した。これによって、光吸収/電子生成TiO2ユニットとMOF骨格の触媒金属クラスターの相乗作用が可能になり、従ってO2生成と同時に光触媒的CO2還元が促進される。MIL-101誘導体中に42%のTiO2が含まれる複合材料(42%-TiO2-in-MIL-101-Cr-NO2)において、波長350 nmでのCO2光還元の見かけの量子効率が11.3%となることが見いだされた。この複合材料では、あるタイプのコンパートメントのTiO2の活性が、別のタイプのコンパートメントのTiO2よりも44倍高いと推定され、この系におけるTiO2の精密な位置調整の役割が浮き彫りになった。

