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分子生物学:PCNAはMutLγエンドヌクレアーゼを活性化して減数分裂期の交叉型組換えを促進する

Nature 586, 7830 doi: 10.1038/s41586-020-2645-6

減数分裂の際には、交叉型組換えが相同染色体を結び付けて正確に分配させる。交叉型組換えがうまく起こらないと、不妊や流産、先天性疾患の原因になる。各染色体対の間で二重ホリデイジャンクションと呼ばれる組換え中間体が形成され、これが偏って解離することによって、少なくとも1個以上の交叉型組換えが生じる。交叉型組換えを形成する解離の中心原理は、2個のホリデイジャンクションが、特定のDNA鎖を標的としてヌクレアーゼ分解することによって、逆の平面で解離するというものである。MutLγ複合体のエンドヌクレアーゼ活性は交叉型組換えを形成する解離に関わることが知られているが、鎖特異的な切断を引き起こす機序はまだ解明されていない。今回我々は、スライディングクランプPCNAが、交叉型組換えを形成するように偏った解離に重要な役割を果たすことを明らかにする。ヒト酵素を用いるin vitroアッセイによって、PCNAとその装着因子であるRFCさえあれば、MutLγエンドヌクレアーゼが活性化できることが明らかになった。MutLγは、交叉型組換え促進因子EXO1とMutSγの相互に依存する活性によってさらに刺激される。このMutSγはホリデイジャンクションに結合する。またMutLγも、ホリデイジャンクションを含めたさまざまな分岐DNAに結合するが、カノニカルなリゾルベース活性は示さないことから、このエンドヌクレアーゼは、ホリデイジャンクションの分岐点のすぐ隣を切断してホリデイジャンクションを解離させると考えられる。in vivoでは、出芽酵母でRFCがMutLγ依存的な交叉型組換えを促進する。また、PCNAは対合した染色体上の交叉型組換えが起こると予測される部位に局在する。これらのデータから、交叉型組換えを形成する解離とDNAミスマッチ修復の開始段階が類似していることが明確に示され、減数分裂の際に交叉型組換えを特異的に引き起こす二重ホリデイジャンクションの解離の仕方について、新しいモデルが得られた。

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