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分子生物学:減数分裂におけるMLH1–MLH3エンドヌクレアーゼの調節

Nature 586, 7830 doi: 10.1038/s41586-020-2592-2

細胞は、減数第一分裂の前期に自身のDNAを意図的に切断する。このようなDNA切断は相同組換えによって修復され、この組換えが適切な染色体分離を促進し、相同染色体間でのDNA分節の交換を可能にしている。MLH1–MLH3(MutLγ)ヌクレアーゼに依存した経路が、減数分裂組換え中間体の処理過程に関わっていて、結果を交叉型組換えに偏らせると考えられているが、その機序は不明であった。今回我々は、この交叉促進経路の重要成分を生化学的に再構築し、交叉を助けるヒトMSH4–MSH5(MutSγ)が分岐した組換え中間体に結合し、さらにMutLγとも結合して、この集合体を、連結分子構造および隣接する二本鎖DNAの位置で安定化することを明らかにする。MutSγは、MutLγエンドヌクレアーゼによるDNAの切断を直接的に促進する。MutLγの活性はEXO1によってさらに刺激されるが、それはMutSγが存在する場合に限られている。その他に複製因子C(RFC)とPCNA(増殖細胞核抗原)もこのヌクレアーゼ集合体の成分であり、従って交叉を促進する。出芽酵母(Saccharomyces cerevisiae)のMutLγがPCNAと結合できない株では、交叉形成に異常が生じる。さらに、MutLγ–MutSγ–EXO1–RFC–PCNAヌクレアーゼ集合体は、ホリデイジャンクションを持つDNAを選択的に切断するが、カノニカルなリゾルベース活性は持たない。代わりに、この集合体はホリデイジャンクションのすぐ近くの二本鎖DNAに切れ目を入れることによって、減数分裂組換え中間体を加工するらしい。MutLγがDNAに切れ目を入れるのには補因子が必要で、減数分裂組換え中間体上にMutSγとRFC–PCNAが非対称的に分布することがDNA切断の偏りを促進している可能性がある。減数分裂染色体でホリデイジャンクションやその前駆構造が特異的に交叉型に偏って解離するのは、MutLγヌクレアーゼの活性化がこのような様式で起こることによって説明される可能性がある。

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