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がん:絶食を模倣した食餌とホルモン療法は乳がんの退縮を促す
Nature 583, 7817 doi: 10.1038/s41586-020-2502-7
全ての乳がんの約75%で、エストロゲン受容体やプロゲステロン受容体の発現が見られる。内分泌療法は通常、これらのホルモン受容体陽性腫瘍では有効だが、一次抵抗性や獲得抵抗性によって治療の長期的な恩恵は制限される。本研究では、ホルモン受容体陽性乳がんのマウスモデルにおいて、周期的な絶食や、絶食を模倣した食餌が、循環血中のIGF1、インスリン、レプチンの濃度を減少させ、EGR1とPTENの発現上昇を介してAKT–mTORシグナル伝達を抑制することで、内分泌療法薬のタモキシフェンやフルベストラントの活性を増強することを示す。フルベストラントとパルボシクリブ(サイクリン依存性キナーゼ4/6阻害剤)の併用では、絶食を模倣した食餌の周期的サイクルを追加することで、腫瘍退縮の長期的な持続が促され、薬剤治療に対して獲得された抵抗性が打ち消された。さらに、絶食と、絶食を模倣した食餌はどちらも、タモキシフェン誘導性の子宮内膜増殖症を防いだ。エストロゲン療法を受けているホルモン受容体陽性乳がん患者では、絶食を模倣した食餌のサイクルによって、インスリン、レプチン、IGF1のレベルが低下し、レプチンとIGF1に関しては長期にわたって低いレベルが維持されるという、マウスで観察されたのと同様の代謝的変化が引き起こされた。マウスでは、これらの長期にわたって持続する効果は、長期的な抗がん活性と関連していた。以上の結果は、ホルモン受容体陽性乳がんにおけるエストロゲン療法のアジュバントとしての絶食を模倣した食餌療法の、さらなる臨床研究を支持するものである。

