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物性物理学:TbMn6Sn6における量子限界のチャーントポロジカル磁性
Nature 583, 7817 doi: 10.1038/s41586-020-2482-7
幾何学、トポロジー、相関の間の量子レベルの相互作用は、基礎物理学の最前線である。カゴメ磁性体は、特異な格子配置や時間反転対称性の破れが原因となって、固有のチャーン量子相を保持すると予測されている。しかし、強い面外磁化を伴う理想的なスピン–軌道結合カゴメ格子を持つ量子物質は見つかっていない。今回我々は、走査型トンネル顕微鏡を使って、こうした基準をほぼ満たす新しいトポロジカルカゴメ磁性体TbMn6Sn6を特定した。この磁性体には事実上欠陥がなく、純粋にマンガン系の強磁性カゴメ格子であることが、原子分解能で可視化された。意外なことに、その電子状態は磁場を印加すると明確なランダウ量子化を示し、量子化されたランダウファン構造は、大きなチャーンギャップのあるスピン偏極ディラック分散を特徴としていた。さらに我々は、チャーンギャップとトポロジカルエッジ状態の間のバルク–境界対応と、チャーンギャップのあるディラックフェルミオンのベリー曲率場対応を実証する。今回の結果は、TbMn6Sn6における量子限界のチャーン相の実現を示すものであり、さまざまな磁気構造をとるRMn6Sn6(Rは希土類元素)群においてトポロジカル量子現象の観測を可能にする可能性がある。今回の、実空間と運動量空間をカバーする磁気バルク–境界–ベリー対応の可視化によって、トポロジカル磁性体を明らかにする概念実証が示された。

