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化学:C–F結合活性化によるジフルオロメチレン基の非対称化

Nature 583, 7817 doi: 10.1038/s41586-020-2399-1

フッ素原子を1つ持つ第三級立体中心は、水素原子を1つ持つ一般的な第三級立体中心を模倣するため、医薬品化学に有用だが、電荷分布、親油性、コンホメーション、代謝安定性は異なる。水素原子を1つ持つ第三級立体中心は、メチレン基の2つの炭素–水素(C–H)結合の1つにおけるエナンチオ選択的非対称化反応によって構築されることが多いが、ジフルオロメチレン基の2つの炭素–フッ素(C–F)結合の1つにおける類似の非対称化反応によるフッ素を持つ第三級立体中心の構築は、まだ実証されていない。フッ素原子と水素原子はサイズが似ているが電子特性は異なるため、C–F結合は並外れて強くなり、ジェミナルC–F結合では2つの結合が互いに強め合う。そのため、通常は単一のC–F結合の選択的置換よりも完全脱フッ素化が優勢となり、1つのフッ素原子のエナンチオ選択的置換による立体中心形成の進展が妨げられている。今回我々は、触媒を用いて、アリル位のジフルオロメチレン基の1つのC–F結合をエナンチオ選択的に活性化して、第三級モノフッ素化立体中心を持つさまざまな生成物を合成したことを報告する。これらの反応は、カスタマイズしたキラルなイリジウムホスホルアミダイト触媒(位置選択性、化学選択性、エナンチオ選択性を制御する)と親フッ素性活性化剤(C–F結合の酸化的付加を助ける)を組み合わせることで、高い収率と選択性で起こる。我々は、本研究で提案した設計原理をパラジウム触媒によるベンジル位置換に拡張して、この手法の一般性を実証した。

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