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分子生物学:遺伝子本体のヌクレオソームのユビキチン化は相分離によって指示される
Nature 579, 7800 doi: 10.1038/s41586-020-2097-z
酵母の保存されたE3ユビキチンリガーゼBre1と、そのパートナー分子であるE2ユビキチン結合酵素Rad6は、転写周期中に遺伝子本体全体でヒストンH2Bをモノユビキチン化する。プロセッシブなユビキチン化は、原理上は、RNAポリメラーゼIIと共に移動するBre1とRad6によって起こる可能性があるが、遺伝子ヌクレオソーム全体でのH2Bユビキチン化機構は分かっていない。今回我々は、その基礎となる機構が、液–液相分離であることを示す。生化学的再構成から、Bre1が足場タンパク質であるLge1(多価相互作用を介して相分離する天然変性領域を持つ)に結合することが分かった。結果として生じた凝縮液は、触媒作用を持つBre1の外殻に包まれたLge1のコアからなる。この層をなす液体は、Rad6とヌクレオソームの基質を誘導して、H2Bのユビキチン化を促進する。in vivoでは、Lge1の凝縮液形成領域は、+1ヌクレオソームを超えた遺伝子本体のH2Bをユビキチン化するのに必要であった。我々のデータから、ヒストン修飾酵素の層形成した凝縮液がクロマチン関連の「反応チャンバー」を作り出し、遺伝子本体に沿って触媒活性を増強していると考えられる。同等の過程がヒト細胞で起こっている可能性があり、これが障害されると神経疾患が引き起こされるのかもしれない。

