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光学技術:フェーザー場仮想波動光学を用いる非視線方向撮像

Nature 572, 7771 doi: 10.1038/s41586-019-1461-3

非視線方向撮像は、二次的な中継面からの間接拡散反射を解析することによって、部分的もしくは完全に遮蔽されて直接見ることができない物体の観察を可能にする。既存の方法は潜在的応用が多いにもかかわらず、単一散乱のみ、理想的な拡散反射率、隠れた光景に遮蔽物がないなどを仮定するといった制約があるため、実用性が欠けている。これに対し、視線方向撮像システムは、線形回折波伝搬という数学的に単純な過程に頼っているにもかかわらず、撮像される場面について何の仮定も課していない。今回我々は、「フェーザー場」と称する仮想波動場を導入することによって、非視線方向撮像の問題も回折波伝搬の1つとして定式化できることを示す。視線方向から外れた場面は、従来の視線方向撮像システムの波動伝搬をモデル化する数学演算子を適用することによって、飛行時間の生データから画像化できる。今回の方法からは、視線方向撮像カメラの機能に似た新種の画像化アルゴリズムが得られた。我々は、この手法を実証するために、3つの異なる視線方向システムに倣った3つの画像化アルゴリズムを導出した。これらのアルゴリズムは、波動の回折積分、すなわちレイリー・ゾンマーフェルト回折積分を解くことに依拠している。レイリー・ゾンマーフェルト回折とその近似の高速解法は容易に利用可能であり、それが今回の方法の利点となっている。我々は、強い多重散乱や環境光、任意の物質、遮蔽物が存在し、奥行き範囲が大きい複雑な場面の非視線方向撮像を実証する。今回の方法では、光輸送モデルを明確に反転することなく、こうした難しい事例を扱う。我々は、今回の方法が非視線方向撮像の可能性を解き放ち、実験室条件に限らない関連用途の開発を促進するのに役立つと考える。

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