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構造生物学:陽イオン–塩素イオン共輸送体NKCC1の構造と輸送機構
Nature 572, 7770 doi: 10.1038/s41586-019-1438-2
陽イオン–塩素イオン共輸送体(CCC)は、塩素イオンをカリウムイオンやナトリウムイオンと共に膜を通過させる電気的に中性な輸送に関わっている。CCCは、細胞体積の調節、イオンの上皮を介する吸収や分泌の制御、細胞内の塩素イオン恒常性の維持に重要な役割を担っている。これらの輸送体は、最もよく処方される薬剤の一部の主要な標的である。Na–K–Cl共輸送体であるNKCC1は、CCCファミリーの広く研究されているメンバーである。今回我々は、ゼブラフィッシュ(Danio rerio)由来のNKCC1のクライオ(極低温)電子顕微鏡構造を決定した。この構造によって、このタンパク質ファミリーの構造設計が明らかになり、細胞質側のドメインと膜貫通ドメインが情報交換を行えるように戦略的に配置されている様子が明らかになった。構造解析と機能の詳細な特徴付け、計算機研究によって、イオン輸送経路、イオン結合部位や輸送活性に重要な残基が示された。これらの結果から、イオンの選択性と共役、輸送についての知見が得られ、CCCの生理学的機能を理解し、疾患に関係する変異を説明するための枠組みが確立された。

