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化学:部位選択的および立体選択的C–H官能基化によるシクロヘキサンの非対称化
Nature 564, 7736 doi: 10.1038/s41586-018-0799-2
炭素–水素(C–H)結合は長年にわたって非反応性と考えられており、従来の化学試薬に対して不活性であるが、新しいC–H結合変換方法が開発され続けている。しかし、特に、C–H結合が活性化されていない場合や配向基の近くにない場合、高い選択性でそうした変換を実現することは困難である。適切な触媒を選ぶことによって基質固有の反応性を克服できる「触媒制御による部位選択性」は魅力的な考えであり、触媒制御によるC–H官能基化、特にメチレンC–H官能基化に向けて多大な努力がなされてきた。しかし、いくつかの新しい方法で環状アルカンのC–H結合が標的にされたが、その選択性は比較的低かった。今回我々は、触媒制御によるC–H官能基化をさらに改良することによって、活性化されていないシクロヘキサン誘導体を、ドナー/アクセプターカルベン挿入を経て高い部位選択性および立体選択性で非対称化できることを報告する。今回の研究結果は、触媒制御による部位選択性によって、「どのC–H結合を反応させるか」を制御できる可能性を示しており、新しいファインケミカル製造戦略を実現できる可能性がある。

