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細胞シグナル伝達:インテグリンを介した機械シグナル伝達が膵臓前駆細胞の運命を指示する

Nature 564, 7734 doi: 10.1038/s41586-018-0762-2

膵臓の形成は、前腸の2か所で上皮が膨出するところから始まる。この膨出部位は多能性の上皮前駆細胞で構成され、これらが複雑な管状の上皮分枝構造を形成する。各分枝の幹の部分は二分化能を持つ膵臓前駆細胞(bi-PP)で構成されており、bi-PPからは膵管細胞系譜と内分泌細胞系譜の両方が生じるのに対し、分枝の先端からは腺房細胞が生じる。今回我々は、これらの細胞系譜の決定の根底にある転写事象を調整する、外因性と内因性のシグナル伝達機構を明らかにする。ヒト胚性幹細胞に由来する膵臓二分化能前駆細胞の単一細胞解析によって、内分泌細胞への特異化には細胞の限局が必須であり、細胞を分散させると膵管細胞の運命へと導かれることが明らかになった。機構解析では、細胞外マトリックス(ECM)とインテグリンα5との相互作用が、細胞外からの合図として働くことが分かり、この合図は、Fアクチン–YAP1–Notch機械シグナル伝達軸を介して、膵臓の二分化能前駆細胞の運命を細胞自律的に制御する。ECM–インテグリンα5シグナル伝達は膵管細胞系譜への分化を促進するが、このシグナル伝達カスケードを遮断すると、内分泌細胞形成が促進される。このカスケードは薬理学的あるいは遺伝学的に遮断可能で、ヒト胚性幹細胞由来の膵臓二分化能前駆細胞を、ホルモン産生膵島細胞へと変換する。我々の知見により、発生中の膵臓において二分化能膵臓前駆細胞の運命決定のゲートキーパーとして働く、外因性と内因性のメカノトランスダクション経路が明らかになった。

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