環境科学:1982~2016年における全球の土地変化
Nature 560, 7720 doi: 10.1038/s41586-018-0411-9
土地変化は、全球の環境変化の原因であり、結果でもある。土地利用および土地被覆の変化は、地球のエネルギー収支や生物地球化学的循環を大きく変化させ、そうした変化は気候変動に寄与し、ひいては地表面特性および生態系サービスの提供に影響を及ぼす。しかし、全球の土地変化の定量化は行われていない。今回我々は、35年分の衛星データを解析し、1982~2016年の期間における全球の土地変化の動態に関する包括的な記録を提示する。森林面積が全球的に減少しているという一般的な見方に反して、樹木被覆面積は224万km2増加していたことが分かった(1982年のレベルに対して+7.1%)。この総計での純増は、熱帯外における純増が熱帯での純減を上回った結果である。全球の裸地面積は116万km2減少しており(-3.1%)、こうした減少はアジアの農業地域で最も顕著だった。全ての土地変化のうち、60%は直接的な人間活動と関連しており、40%は気候変動などの間接的な駆動要因と関連していた。土地利用の変化には地域性が見られ、熱帯では森林減少および農地拡大、温帯では再植林や新規植林、耕作地では集約化および都市化などが、それぞれ支配的だった。全ての気候帯に共通して、山地系では樹木被覆が増加し、乾燥生態系および半乾燥生態系の多くでは植生被覆が減少していた。マッピングされた土地変化およびそれらの駆動要因の帰属は、人間が支配する地球システムを反映している。我々が構築したデータセットは、土地利用変化、生物地球化学的循環、植生と気候の相互作用のモデル化を改善するのに用いることができ、全球の環境変化についての我々の理解を深めるのに役立つと考えられる。

