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物性物理学:圧力によるグラフェンモアレ超格子の動的バンド構造チューニング
Nature 557, 7705 doi: 10.1038/s41586-018-0107-1
ヘテロ構造体は、利用可能なさまざまなファンデルワールス結晶を組み合わせることによって原子層物質から組み立てることができ、デザイナーエレクトロニクスにエキサイティングな可能性をもたらす。多くの場合、単に新しい物質の組み合わせが実現されるだけでなく、層間相互作用に起因して、構成層とは根本的に異なる創発的な電子物性が得られる。こうした構造体における重要なパラメーターは層間結合の強さであるが、その測定は容易でないことが多く、一般的には系の不変な特性と見なされている。今回我々は、静水圧を用いて、ファンデルワールス・ヘテロ構造体の層間距離を制御して調節できることを実証する。これにより、その電子物性を動的に変化させる方法が得られる。窒化ホウ素でグラフェンを挟み、グラフェンを挟む層の1つとグラフェンの向きをそろえたデバイスにおいて、圧力を増加させると、モアレ超格子誘起バンドギャップが超線形的に測定範囲内で2倍近くまで増大するとともに、アクティブチャネルとのゲート容量結合が25%も増大することが観測された。理論モデリングとの比較によって、原子スケールの構造変形の役割と、この役割が圧力とともにどのように変化し得るかが明らかになった。今回の結果は、静水圧と回転秩序の制御との組み合わせによって、ファンデルワールス・ヘテロ構造体において動的なバンド構造設計の可能性がもたらされることを実証している。

