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海洋科学:大西洋の南北方向の鉛直循環の弱化を示す指紋の観測

Nature 556, 7700 doi: 10.1038/s41586-018-0006-5

大西洋の南北方向の鉛直循環(AMOC)は北大西洋の海流系で、気候に大きな影響を及ぼしているが、海流の直接測定が不十分であるため、工業時代におけるその変化はよく分かっていない。本論文では、AMOCが20世紀半ば以降に約3 ± 1スベルドラップ(約15%)弱まっていることを示す証拠を提示する。この弱化は、亜寒帯大西洋の寒冷化パターンとメキシコ湾流域の温暖化パターンからなる海面水温の特徴的な空間的かつ季節的な「指紋」から明らかになっており、CMIP5プロジェクトのモデルシミュレーションのアンサンブルによって較正されている。我々は、大気中の二酸化炭素濃度の上昇に応答した高解像度気候モデルにおいても、19世紀末期以降観測されている水温の変化傾向においても、この指紋を見いだした。このパターンは、AMOCの減速や北方への熱輸送の減少と、それに伴うメキシコ湾流の北方への移動によって説明できる。今回の結果と、RAPIDプロジェクトによる最近の直接測定および他のいくつかの研究を比較することで、近年の記録的に低いAMOC値について、一貫性のある描像が得られる。

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